そんなときはやっぱり、まずは無料で試してみたいところですよね。
本記事では無料または低コストで始められる業務システムを紹介したいと思います。
【本記事で登場するツール】
・Microsoft Lists Preview|マイクロソフト リスツ プレビュー版
・Pleasanter|プリザンター
・Notion|ノーション
・Airtable|エアテーブル
・AppSheet|アップシート
・FileMaker|ファイルメーカー(参考)
・Microsoft Lists Preview|マイクロソフト リスツ プレビュー版
・Pleasanter|プリザンター
・Notion|ノーション
・Airtable|エアテーブル
・AppSheet|アップシート
・FileMaker|ファイルメーカー(参考)
Index
- 無料で使える業務システム3選!エクセルの代替版にも
- 無料のツールで行き詰まるのはどんなとき?
- 無料では不足になった場合の次のシステム案3選!
- 各データベースツールの比較表
- まとめ
無料で使える業務システム3選!エクセルの拡張版として
余談:歳を取るほどに自分の考えが凝り固まるということがあると思います。そうなると他者の言うことが耳に入ってきません。そういうことを自覚しながら、なるべく素直な心をもって受け入れたり見送ったりの判断をしたいと思っています。
Microsoft Lists (Preview)|マイクロソフト リスツ プレビュー版
無料で単純シンプルな Web 版データベース
無料の Outlook メールや OneDrive を使っている方は、Microsoft Lists のプレビュー版が無料で使えます*1。Excel の延長線上の位置づけで、ToDo リストや確認事項を外でも確認したいときなど、単純シンプルなものでスタートするには良いかもしれません。
内外メンバー共有やスマホアプリも無料で使える点はメリットです。
【ながにぃ評】
スプレッドシートのデータベース版といった印象です。無料版は 1,500 行という制限があるため、それであればスプレッドシートで充分かもしれません。共有したとき簡単にデータ内容が書き換わらない方が良い場合や、データベースの感覚を掴んでおきたいといった場合の「掴み」には良いと思いました。
*1 2025年時点では無料で利用可能
*2 プレビュー版では、作成可能なアプリの上限は50個、1アプリ当たり最大 1,500 行と 200 MB 分の添付ファイル/ストレージ(ファイル・動画・画像)。先着順に 200,000 アカウントまでという公式サイトの記述もあり。
[広告] Microsoft 365 Business で完全版の Lists が使用可能
Microsoft 365 Business Standard|オンラインコード版| Win/Mac/iPad |各5台[↗]
Notion|ノーション
シンプルだけど侮れない情報整理ツール
ノートとデータベースを組み合わせて情報を整理しやすいのが Notion です。直感的な操作性で今や多くのニーズを満たしていると言えます。
外でデータを見たい・チームでちょっとした情報共有をしたい、ということを試すにはちょうどいいかも。
シンプルなリレーション機能もあり、無料プランでも用途によっては充分使えると思います。
【ながにぃ評】
Notion は情報整理のツールという印象があります。その中に簡易データベース機能もあるという位置づけです。そのため、しっかりと運用の管理をしないとエクセルなどと同様にゴチャゴチャとデータが氾濫する恐れがあると感じました。無料版は10人まで使えるので小さな会社・店舗では充分かもしれませんが、報告事項や備忘録共有といった範囲で使うのが良さそうな気がします。カレンダー機能もあるので工夫次第で有効に使えそうです。
Pleasanter|プリザンター
無料なのに業務用データベース機能が充実
Web でもオンプレミス環境でも無料プランがあるプリザンターは、小さな会社・店舗にも使えます。業務向けのリレーショナル DB を備えていて一元管理が可能。メーカーが日本というのも安心感があります。
ただし、データベースのことが分かっていないと最初の設定には時間がかかる場合もあります。
また、画面はメーカー独特のものなので、操作など慣れるまでにも時間がかかるかもしれません。
【ながにぃ評】
無料でしっかりとしたデータベースによる情報共有ができるのは強みだと思います。簡易的なデータベースの利用から高度な設定まで、業務に合わせて拡張していけそうな印象もあります。とにかく無料でスタートできてカレンダーもガントチャートも使えるのは有難いし、非インターネットでも使えるオンプレミス版があるのも評価は高いです。その一方で、固定の決まった画面で自由度は低く、業務によっては使いづらい可能性もあります。また、各種の設定も独特のものがあって分かりにくい事項が多く、マニュアル等でよくよく調べる必要があります。本格的な業務システムの運用には、トライアンドエラーを繰り返しながら相当な時間を要すると感じました。さらに、Web の無料版では 1サイトにつき 500 行までなので利用用途は限られます(オンプレミスは制限なし)。
無料のツールで行き詰まるのはどんなとき?
無料のツールはコストがかからないのが良い点ですが、次のような壁にぶつかることがあります。
- データの量が増えると無料の範囲を超える場合がある
- 作業フローの自動化が使えない、複雑になる
- 複数人での利用で機能制限が発生する場合がある
- 外部サービスとの連携が難しい場合がある
「無料だからこそできること」と「無料だからこそ不便なこと」を見極めるのは難しいです。
それぞれ少しずつ試してみたところで自社にマッチするかの判断はできないかもしれません。
第三者と相談してみることも有効な手段の一つです。
IT改善カウンセリングサポート ※今なら初月無料 [↗]
無料では不足になった場合の次のシステム案3選!
Airtable|エアテーブル
ノーコードでリレーショナルDBを試せる
Airtable は、リレーショナル DB の概念を持ちながらもノーコードで扱える便利なデータベースツールです。無料プランでもカレンダービューや一部 API も利用可能なようです。
ただし、レコード数に制限があるため、本格運用には課金を検討する必要が出てきます*1。
【ながにぃ評】
データベースにある程度慣れた人には使いやすいと思います。カレンダーやガントチャートなど各種の画面も最初から用意されています。デザインもスッキリしていてリレーションもできるようなので、しっかりしたデータベース管理のスタートには合っている気がします。ただ、インターフェースが英語であることや、無料版では 1,200 レコード行までという制限があります。データ量が増えてくると有料版に切り替える必要が出てくるのと、英語表記だと業務に支障が出る場合には少々厳しいかもしれません(データの中身や項目名には日本語が使えます)。
*1 1アカウント追加ごとに課金発生( 見るだけ[ReadOnly] のアカウントは無効)。1アプリに1.200レコード、添付ファイルは 2GB まで。
AppSheet|アップシート
Google が展開するスプレッドシートを利用したアプリ
AppSheet の一番の特徴は、Google スプレッドシートを業務アプリ化できるという点にあります。本格的な業務アプリもガッツリ開発すれば作れる可能性は充分に持ち合わせています。
ただし、現状では英語のみ、無料プランはあくまで1人用。複数人での運用には有料プランが必要になります。
また、機能が細かく充実しすぎて、作り込むにはデータベースの知識とプログラミング経験が必要かもしれません。
【ながにぃ評】
かなり強力なツールの印象があります。Google が展開しているだけあって、カレンダーもフォームもあるし地図を使うこともできます。何と言ってもデータはスプレッドシートに溜まっていくので、データの出所が非常に分かりやすいです。Web でもアプリでも使えるため、パソコンもスマホでも問題なくスマートに情報共有ができそうです。難点は、作業スペースが英語であることと、強力すぎて高度な機能を使うにはプログラミングやデータベースの知識が必要になるということです。スタッフが業務をしながら片手間で制作するには少々厳しい印象が拭えません。
FileMaker|ファイルメーカー
何の縛りもなく日本語で自由度高く作るならこれ
FileMaker は簡易的なものから本格的なものまで、あらゆる状況にマッチした業務システムに適しています。自由度が高く、複雑なリレーションや業務フローの構築が可能になります。
独自の業務フローを実現したくなると「最初から FileMaker にしておけば…」と思う人も多いとか。
無料の45日間体験版があるので +1 選に入れましたが、基本はライセンスの購入が必要です。
また、データベースの知識が何も無い場合、複雑なシステムではかなり難易度が高くなります。
【ながにぃ評】
僕が最も得意とするツールです。日本語が使えて、画面を思い通りに作れて(書類フォーマットも)、パソコンもスマホ(iOS)も使えて、リレーションも自在にでき、アクセス管理も可能で、データは自分の管理下における、これほど自由度の高いツールは他にはないと思います。その一方で、あまりに多くの機能があるため、入門者にとっては幾つものハードルが待ち受けています。また、優秀なツールの分だけライセンス料金もそれなりにかかります。上に挙げた5選を試してみたけど自社に合わない・拡張に不安がある・自社専用の業務システムをカスタマイズしていきたい、そういった場合には FileMaker をオススメします。
[広告] Claris FileMaker Pro 2024
クラリス ファイルメーカー 2024[↗]
無料から始めて、将来も見据える
無料の範囲内で最大限の効果を得るには、やはり「着眼大局・着手小局」が大事かと思います。
- 「無料の範囲で何ができるか」を事前に各ツールを比較検討しておく。
- 無料プランの範囲で "小さく" 試しに業務活用してみる。
- 将来的に業務スケールを拡大した場合にマッチするかどうかを随時チェックしながら試す。
- 無料プランの制限を超えそうになってきたら、有料版にするかスケールにマッチしそうなツールの移行を検討し始める。
気さくなアドバイザーと相談したいと思ったら、
IT改善カウンセリングサポート ※今なら初月無料 [↗]
各データベースツールの比較表
機能 | Microsoft Lists Preview |
Pleasanter | Notion | Airtable | AppSheet | FileMaker |
---|---|---|---|---|---|---|
無料での利用 | ◎ プレビュー版は無料利用可 |
◎ Web とオンプレミスで無料利用可 |
◎ 無料プランあり |
◎ 無料プランあり |
◯ 個人のみ無料 |
△ 有料のみ(45日間のお試し有り) |
無料範囲の広さ | △ アプリ上限50個、1アプリ 1,500 行とファイル 200 MB まで |
◯ 無料 Web プランは500行制限、無料オンプレミス版は制限なし |
◎ 多少の制限はあるが多くの機能が使える |
△ 1ベース 1,000 件・ファイル 1GB まで、招待5人まで、自動化実行 100 回まで |
◯ アプリ公開なしで全機能利用・10人まで利用可 (一部利用制限あり) |
◯ 45日間のお試しで全機能利用可、FileMaker Cloud は 15 日間全機能利用可 |
複数人での無料利用 | ◎ アカウントがあれば簡易的な共有可 |
◯ 3人まで共有可 |
◎ 簡易的なら複数人で共有可 |
◯ 5人まで共有可 |
✕ 複数人は有料 |
△ 有料プランで可、条件下で無料も可 |
使いやすさ | ◯ 比較的シンプルな作り |
△ 設定が必要、慣れが必要 |
◯ シンプルだが慣れが必要 |
◯ ノーコードで柔軟 |
△ 作成画面の解読が必要 |
◯ 独特の開発環境に苦戦 |
UI のカスタマイズ | △ Power Appsで強化可 |
△ 業務システム風 |
◎ 自由なレイアウト可 |
△ 制限あり |
△ アプリ化のみ |
◎ 自由度が高い |
リレーション機能 | ◯ 簡易的な参照で対応 |
◯ シンプルなリレーション |
△ シンプルなリレーション |
◎ リレーショナル DB のような管理可 |
◯ スプレッドシート連携程度 |
◎ 本格的なリレーション |
スマホ対応 | ◎ 専用アプリ or ブラウザ |
△ PC 用画面を表示 |
◎ 専用アプリ or ブラウザ |
◎ 専用アプリ or ブラウザ |
◎ 専用アプリ or ブラウザ |
◯ 専用アプリ(iOS のみ) or ブラウザ(Server必須) |
作業フロー・自動化 | ✕ 単体では無し |
△ 簡単な自動化は可 |
✕ 手動管理向き |
△ 簡単な自動化は可 |
△ 簡単な自動化は可 |
◎ 簡単な自動化から高度なものまで可 |
まとめ
「まずは無料で試したい!」→ Microsoft Lists、Notion、Pleasanter
「少し本気で始めたい!」→ Pleasanter、Airtable、AppSheet、FileMaker
「最初から本格的に開発したい!」→ FileMaker、その他の本格ツール
業務システムの導入は、まず無料で試してから判断するのも一つの選択肢です。
その際に大事なのは「着眼大局・着手小局」という考え方。
着手小局から着眼大局まで対応できるファイルメーカー(FileMaker) のレクチャーや制作代行を JBI で受けられます。
例えばスプレッドシートでのデータ管理をファイルメーカーに移行することも可能です。
【収支表の効率化】Excel(エクセル)・スプレッドシートから業務ツール FileMaker に移行してみた結果・・・!!
ファイルメーカーは初心者や未経験者からでも学んで頂くことが可能です。
ご入用の際はお気軽にご相談下さい^ ^
お問合せはこちら ▶
今日も良い一日を♪
Blogger Comment
Facebook Comment