「試してみないとなあ」と思いながらも試すためだけに年間10万円以上も払うのもなあ、とスルーしていました。
ところがFileMaker Cloudにも無料評価版というのがあると小耳にはさみましたので、思い立って申込みし、使い方などを探ってみたのでレビューしてみようと思います^ ^
※この情報は2020年8月3日時点のものです。
FileMaker CloudというサービスがClaris社で展開されている(2020年8月現在)
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2020年8月現在、FileMaker CloudというサービスがClaris社で展開されています。
これは、FileMaker Cloud for AWSとは別物です。
FileMaker Cloudは新しい方で、FileMaker Cloud for AWSは旧い方です。for AWSの方は現在契約できない(はず)です。
旧サービスのFileMaker Cloud for AWSについては、どちらかと言えば気が進まない感じで記事を書きました^ ^; もしご興味があればどうぞ♪
FileMaker Cloud for AWSをイマイチ推奨できない2つの理由 >
FileMaker Cloud for AWS を試してみました【気をつけるポイント付き】>
さて、今回の新たな FileMaker Cloud( for AWS は付かない方)はどうなのでしょうか!?!?
登録や設定を進めていくときにハマった所なども交えてご紹介していきます^ ^
<目次>
- 評価版の申込みタイミングに気をつけて
- 評価版を使えるまでにはひと手間ふた手間あり
- FileMaker Cloud にファイルをアップしてみる
- まとめー FileMaker Cloud を試してみてー
評価版の申込みタイミングに気をつけて
FileMaker Cloud の評価版はフォームから申し込みします。
*記事執筆時点から時が経ち、現在は文言やデザインが少し変わっています。
申込むまでは特になんの問題もありません。
ただ、申込み完了画面に気になる文言がありました。
「当社からのご連絡をもうしばらくお待ちください。」
さらには申込完了メールにも
「⽇本でのサービス準備ができ次第、当社のエンジニアからお客様に順次ご連絡いたします。お待たせいたしますが、ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。」
という文言が。
どうやら自動的に使えるようにはならないようです。
翌日、Claris 社の担当の方から電話がありました。サーバーにアップするためのファイルを既に持っているかどうかを聞かれたり、この後に送るメールの留意事項などを確認しました。
まさか電話で確認がくるとは思いませんでした。そこに人員を配置するというのは、Claris社が FileMaker Cloud に力を入れている証拠とも言えますね。(今後どこかで自動化されるかもしれませんが)
確認内容はごもっともな内容で、例えば FileMaker を触ったことはなくファイルも持ってないけど興味はある、という人に FileMaker Cloud を渡しても意味がありません。
そんな方にとっては「なんだこれ?使い方がわからん」で終わるに違いなく、FileMaker Cloud の評判を落とすことに繋がってしまいます。
まさかの人海戦術?な確認電話に感動すら覚えた浜松町駅のプラットフォーム上でした。(ちょうど駅に電車が止まったタイミングで電話がかかってきた運の良さよ)
そして登録完了のメールが来たのは連休を挟んだ5日後のことでした。タイミングが合わないとすぐに試せないのが FileMaker Cloud の無料評価版の良い所。
「ワクワクする時間を延ばしてくれたんだ」と、いつだってプラス思考な僕です^ ^
ということで、急いで試したいと思っている方はご留意ください。
評価版を使えるまでにはひと手間ふた手間あり
5日後に(僕の場合はですが)クラウドでの準備が完了したメールが届き、いよいよ FileMaker Cloud を実際に設定します。
評価版なので \0 で注文することになります。
そして、Claris IDを作成します。
ん?
Claris ID を作成??
これは何のために作るのでしょうか?
まあ、作らないと先へ進めないので、もちろん作りますとも!
Claris ID を作成すると、検証コードの入力を求められます。メールが届いているはずなので検証コードを入れます。入れるしかないです。
さすがにクラウドだけあって、セキュリティはかなり厳しくしているようです。
面倒くせー、と心の中では思っても、口には出さないのが男というものです。
検証も終わり、よーし、やっとサインインだ!
と、サインインしたと思ったら、今度は SMS 認証ですか。。。。。。。。
面倒くs・・・・・・・心の中でもだえますが、我慢です。セキュリティは重要です。
よく見るとスキップもできるようですが、試しなので SMS 認証も設定してみました。
ようやく登録完了できそうです。
:
:
よっしゃー!「ようこそメール」が到着!
さて、、、えーと、、、どこからサインインすればいいのだろう・・・?
URLも何も書かれていないのですが・・・・・・・・・。
と、と、ありました。メール文中の「1. Claris ID にサインインします。」の「 Claris ID 」がリンクになっていました。
わかりづれーよ!!! と、心の中では叫んでも、口には出さないのが男というものです。
そして、まだ設定は続きます(いつになったらコンソール画面にたどり着けるんだろう)
ポチポチと進んでいくと、ホストを設定せよという画面が出てきました。
「ホスト」が分からない人にとっては「うーーーん???」となるところかもしれません。
「1回のみ」とか書いてるし、なんか少しドキドキしますね。
とりあえず適当に「testdesu」なんて・・・・・・そんな指定はしない方が良いでしょう。もしこの先評価版から本契約に移行するとしたら、この「testdesu」がドメイン名になってしまいます。
つまり「 testdesu.account.filemaker-cloud.com 」をずっと使うことになってしまいます。
お教えすることはできませんが、僕はカッコイイ英語にしておきました。(自惚れ)
で、やっとたどり着きました(ハアハア)。
Claris Customer Console です!
FileMaker Cloud にファイルをアップしてみる
いよいよ FileMaker Cloud にアップです!ついにきたか・・・・・・
ローカルファイルの「ファイル > 共有設定 > ホストにアップロード」からサーバーへのアップロードを行います。
すると、パスワードがないと怒られました。FileMaker Cloudはインターネット上に晒されることにもなるので、セキュリティは非常に重要です。
パスワード設定しました!(※パスワードは絶対に忘れないでください。ファイルを開けなくなります。)
おお!「 FileMaker Cloud チーム」というのが左側の一覧に出てきました。
・・・・・・しかし、「 Claris ID ユーザ名またはグループが追加されていないため、ファイルをアップロードできませんでした。」というエラーが。。。。。。
「Claris ID ユーザ名」とは何でしょうか?「グループ」とは何でしょうか?
探ってみると、どうやら Claris Customer Console ページの「ユーザ」に少なくとも一人以上は存在していないといけないようです。
で、すみません、登録したメールアカウントが最初からユーザに存在していたのか不明です。
(後日談:グループはあっても無くても大丈夫そうです。グループを作ると部署別に権限を分けるとか、そういうことが出来ます)
まあ兎にも角にも、いやあ、長かった!これでようやく、ようやくサーバーにアップできる!
・・・・・・・・・あれ?
ローカルのファイルで再度アップロードしようとすると、またしても同じエラーが。。。。。。
ううむ・・・・・・・、なにがいけないのだろうか・・・・・・。
あ!!!セキュリティに追加しないといけないのかもしれない!!!
心当たりを元に「セキュリティ」を見てみると、やはりありました!
認証方法で「 Claris ID」を選択し、左下の「新規」でひとつ追加します。
「新規アカウント」を変更しようとクリックしたら、ポップオーバーが出てきました。
おお!前述の「ユーザ」ページで招待したユーザが表示されています!
Claris ID 用のアカウントを追加して、再度アップロードを試してみると・・・・・・・
やったーーー!!!
ついに、ついに、、、ここまでたどり着けました。。。。。。
サーバーへのアップロード完了~~~~~!!!!!!
ファイルも無事開きました^ 0 ^
アップロードのときに自動で開くにしたのでファイルは勝手に開いてくれました。恍惚感に浸りながら、何も考えず FileMaker Pro を終了して閉じました。
あれ?もう一度 FileMaker Cloud 上のファイルにアクセスするにはどうすれば良いんだ??
安心してください、起動画面の「マイ App」からファイルを開くことが可能です。
ちなみに、Claris Customer Console サイトの「グループ」というところで、文字通りグループを作ることが出来ます。
FileMaker ファイルのセキュリティで各グループに「完全アクセス」や「入力のみ」などの権限の割り振りを行うことができます。
グループの中にライセンスされていないユーザがいるとアクセスできないようなのでご注意ください。(ただゴメンナサイ、しっかり検証できているわけではありません)
さらにちなみに、SMS 認証というものを最初に設定しましたよね。
あれは、少なくとも最初のファイルアクセス時には SMS 認証がかかってくれます。
セキュリティ的には相当強固になります!
(ただ、テストであれこれやっていたらイチイチ SMS 認証かかるのがものすごく面倒になり、コンソール画面の設定で外してしまいましたとさ・・・・・・)
まとめー FileMaker Cloud を試してみてー
FileMaker Cloud の無料評価版を試してみた感想です。
良い点、イマイチな点は当然ありました。
まず、「 FileMaker Cloud は簡単に始められる」と言われるほど簡単には始められなかった、というのが率直な感想です。
おそらく、FileMakerのことを良く知っていて、IT にも詳しい人が始めた感想として「簡単」という言葉が出てきたのだと思います。
FileMakerのことをまだよく知らず、経験も浅い人で IT 関連が専門じゃない人にとっては、最初はけっこう時間がかかる可能性があると思います。
とはいえ、FileMaker Cloud は素晴らしいと思いました!
メリットを挙げてみましょう。
- Windows や MacOS などのサーバーが不要(それだけで管理コストが減る)
- 年間の固定費なので経費予算を組みやすい( for AWS は従量課金だった)
- SSL 暗号化が既に用意されている
- FileMaker Cloud の最初の登録や設定さえ出来てしまえば後は管理がラク
- バックアップを20分おきに自動で取ってくれる
これまでインターネットを介してのファイル共有でネックだったのが、やはり Windows や MacOS のサーバー管理です。
多少なりともパソコンに慣れていないと、ハードルはやや高めにはなります。
それが FileMaker Cloud なら、管理という管理は基本的にWebサイト上のコンソール画面だけで済みます。
これはかなりメリットが高いと思います。
◆FileMaker Cloud による共有は、FileMaker サービス内で完結できる[金額的にも]
※Claris FileMaker Server がいわゆる FileMaker Cloud に該当すると思って下さい。◆オンプレミス型による FileMaker 共有は FileMaker Server が必要であり、それを動かすためのサーバーが別途必要[金額的にも]
逆にデメリットは何があるでしょうか。
- Amazon の AWS に何かあったらアクセスできなくなる可能性もゼロではない
- 料金はオンプレミスよりやや割高(でもサーバー費を考えると逆におトクかも)
- 1つのファイルがあまりに大きいとDLできないかもしれない(1ファイル数ギガとか)
- オンプレミスの経験が無い場合、どういう仕組みになっているか分かりづらい
- バックアップは20分おきで充実しているが自由にスケジュールできない。
- 自動メンテナンスが15:00頃にかかるらしいが時間変更できない(運用に影響ないと思うが少し不安)
- 他にも FileMaker Server では出来ていたことが FileMaker Cloud では出来ないことがあるかも(プラグインとか制約があるらしい)
こんなところでしょうか。
FileMaker Cloud は裏では Amazon の AWS を使っているようなので、AWS に何かあったらどうにもできなくなる恐れがあります。
なので定期的に自分の手元にファイルをダウンロードしてバックアップしておいた方が良いかもしれないな、と思いました。( Claris 社も Amazon 社も100%信用できない!という場合。まあ、世の中に100%はありませんが。)
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現時点でデメリットもありますが、FileMaker Cloud はこれからどんどん使い勝手も良くなっていくでしょう。
少なくとも、手のこんだカスタム App じゃなければ(ごく普通に作ったファイルならば)問題なく使えるでしょうし、共有という面ではかなり良い選択肢のひとつであることは間違いないと思います。
無料評価版の期限が切れるまで、FileMaker Cloud をもう少しいじって何かあったら追記したいと思います^ ^
最後に、、、、、、
たとえ FileMaker Cloud を導入したとしても、肝心の FileMaker Pro によるファイルをアップロードできないと何もできません。
FileMaker ファイルの制作レッスンが必要な時は、 JBI にサポートのサービスがあるのでお声がけください。FileMaker サポート一覧ページ🔗
この記事が何かの参考になれば幸いです。
本日も良い一日を♪
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