FileMaker Serverを使えば、外出先からでもFileMakerにアクセスできるし、iPhoneやiPadとのスムーズな連動も可能です。
でも、サーバーを導入するのって結構ハードルが高いんじゃないの?とあなたは思うでしょうか。
確かにハードルはやや高めかもしれませんが、たとえサーバーに詳しくなくても、最小限の知識とコストでサーバーを導入する方法を今回紹介してみたいと思います。
※本記事はFileMaker制作経験が未経験~2年未満の方を対象にしています。
サーバーを導入するのは難しい?VPSって何?Windowsクラウドサーバー
本題に入る前に、少し情報の整理をしたいと思います。
というのも、FileMakerに関する「サーバー」は、案外ややこしく分かりづらいからです。
FileMaker周りのサーバーあれこれ
「サーバー」と言っても、FileMakerでは大きく2種類のサーバーが登場します。
① FileMaker Server
② サーバーマシン
① FileMaker Server
ユーザライセンスなどを購入すると付いてくる共有機能専用のソフトウェアです。FileMaker Serverでは通常のFileMaker(Pro Advanced)とは違って、ファイル作成や編集などは出来ません。ファイルを共有するためだけに存在するソフトウェアと言っても良いでしょう。
② サーバーマシン
FileMaker Serverをインストールして共有機能を動かすためのマシンです。WindowsサーバーまたはMacを使うことになります。
サーバーマシンにFileMakerServerをインストールすると、Webサーバーとデータベースサーバーが使えるようになります。さらに2つ「サーバー」が出てきましたが、ひとまずワンセットで「サーバーマシン」としておきましょう。
今回は、主に「②サーバーマシン」について書きます。つまり①のFileMaker Serverは購入済みという前提になります。
それでは順に見ていきたいと思います。
- 現物のサーバーマシン
- サーバーマシンをクラウド上に持つ方法
- まとめ
現物のサーバーマシン
公式ページを見ると、サーバーマシンとして使える条件を次のように推奨しています。
- Windows Server 2016 Datacenter Edition および Standard Edition (デスクトップエクスペリエンスをインストール済み)
- Windows Server 2012 R2 Standard Edition (更新プログラム KB 2919355 をインストール済み)
- macOS Catalina 10.15
- macOS Mojave 10.14
- macOS High Sierra 10.13
つまりWindowsサーバーかmacOSを用意する必要があるということです。
現物のサーバーマシンとして使えるものに例えばこんなのがあります。
◎Windowsサーバー
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◎Mac
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Windowsサーバーは2019を載せていますが、ともかく良いスペックのマシンサーバーは値段もそれなりにかかります。
なぜか。
複数人がアクセスするので、それなりにしっかりしていないと多くの処理をこなせないからです。
この現物のサーバーマシンは、付随する手間がたくさん発生します。
例えばWindowsの場合、
- ディスプレイやマウス、キーボードなどを用意する。
- WindowsサーバーOSをインストールする。
- WAN、LANなどのネットワーク設定をする。
- セキュリティ関連の設定をする。
- バックアップを用意する。
特にネットワーク関係はかなり難易度が高いです。ネットワーク専門の業者さんがいるくらいですから。
そこで、クラウド上にサーバーを持つことで幾つかのハードルを下げてみようというのが、次の「サーバーマシンをクラウド上に持つ方法」になります。
サーバーマシンをクラウド上に持つ方法
クラウド上にWindowsサーバーがあれば、サーバーの置き場所とか夏場の室温などを気にする必要がありません。クラウド上のサーバーの種類は幾つかありますが、ここではVPS(Virtual Private Server)と呼ばれるものを取り上げます。
VPSは基本的にリモートで操作するので、いつも使っているパソコンとインターネットだけですぐに始めることができます。
VPSにはWindowsサーバーもあり、それを提供している業者さんがいくつかあります。
その業者さんのサービスに申し込むことが、サーバーマシンをクラウド上に持つ方法ということになります。
では幾つかWindowsサーバーのVPSサービスをご紹介したいと思います。
さくらインターネットの「さくらのVPS for Windows Server」
月額1,000円から使えるクラウドのWindowsサーバーです。FileMaker Server の使用条件を満たすプランは月額が割高になりますが、月額1,000円のプランでもFileMaker Serverを動かすことは可能です。
OSのインストールは、Webページの管理画面で選択するだけです。
さくらインターネットの良いところは、コスパの良さとネットワークの速さです。
他に、2週間のお試しができることや上場企業という安心感も挙げることが出来ます。
最近では、FileMaker Serverの試用版も用意してくれているので、本当にすぐにFileMaker Serverを試すことが出来るようになっています。(※但し、慣れないうちは運用までに色々時間はかかると思います。)
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GMOインターネットの「ConoHa for Windows Server」
こちらもWindowsサーバーのVPSです。上場企業が運営しているので、さくらインターネットと同様に安心感があります。
さくらインターネットよりも容量に余裕があります。Windows は容量を食ってしまうので余裕があるのは重要ですね。
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カゴヤ・ジャパンの「VPS Windows Server」
日額38円から、または月額1,045円から使えるクラウドのWindowsサーバーです。こちらもOSのインストールはWebページの管理画面で行います。
KAGOYAの良いところは、日額プランがあることです。3週間だけ運用したい、90日間だけ運用したい、といった場合には最大のコスパを発揮できると思います。
また、IPアドレスを変えることなく管理画面から即座に上位スペックに変更可能です。利用開始時はミニマムにスタートして、リソースが不足したらスケールアップすることが出来ます。(※IPアドレスについての知識も最低限必要です。)
プラン変更のための新規登録コストがかかりません。これが出来るところはあまりなく、KAGOYAの優れた点と言えます。
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※「VPS Windows Server」のページをご確認ください。
まとめ
コスパとスペックを考えると、さくらインターネットが頭ひとつ出ている感じです。カゴヤ・ジャパンも日額プランやスケールアップを考える際には有効な選択肢になるでしょう。
クラウドの良いところは、やはり実物が無いということです。
実物があると何かしら管理の手を入れる必要が出てしまいます(引越しや停電対策、老朽化といった問題)。
インターネットがあればいつでもリモートでアクセスできます。
また、見慣れたWindows画面で操作することが出来ることもメリットがあります。
何か問題が生じたとしても、エクスプローラやコントロールパネルなどによって画面を見ながら操作できるので対応のしようがあります。
これが真っ黒な画面に白い英語文字で何かやるサーバーマシンだと、もはやお手上げ!の状態になりかねません。
良いことばかりな気もしますが、どうしても各種のセキュリティ設定やメンテナンスなどが必要になります。サーバーである以上、こればかりは仕方ありません。
ファイアウォールの設定をしないとFileMaker Serverは使えないし、ウィルス対策・マルウェア対策も重要です。
バックアップはちゃんと出来ているか、容量が不足していないか、といった確認とメンテナンスも必要です。
ただ、VPSによるWindowsサーバーの導入はきっとハードルを下げてくれると思います。
何日か試してやめることも出来ますので。
外部アクセスしたい、マルチデバイスでスムーズに共有したい、といった悩みの解決として候補のひとつにしてみてはいかがでしょうか?
JBIではサーバー設定代行のサービスも行っています。詳細はこちら >
この記事が少しでもあなたのお役に立てたなら幸いです。
今日も良い一日を♪
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